she was.

log [ コラム ] — s_o @ 30. 12月, 2005

12月24日−25日
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唐揚げを盗み食いし煙突に詰まって火だるまになりかけたサンタと。

12月26日
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ポルトガル・リスボン出張。
12月なのに太陽。
自我のだいぶん根元の方からドイツおることを後悔。

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用意されたホテルはやたらと豪勢な五つ星。
愛想のいいベルボーイやオーシャンビューのでかい窓。
ソファに腰掛け、無理矢理くつろぎリンゴを齧る。
超落ち着かない。

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12月28日
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『踊りましょうよ。』
リスボンのホテルにあるバーでスペインのプレスとカイペリーニャを飲んでると
品のいいおばあちゃんが微笑みながら声をかけてきた。
満場一致で、一緒に飲んでいた全員同時にこちらをガン見。
社内会議で決議の時にいきなり謀られたことを知る会長派閥の専務調。
『それが君のいいとこや。』
それが何を示唆しているのかすらわからない身に覚えなき長所を満顔の笑みで取り沙汰され、
生ピアノの演奏にあわせて淑女と踊る。
やっかいな腰つきでC3POみたいな動きをしていると
取調室における刑事と見まがうばかりの獰猛かつ理不尽な景気良さで
元気よくレディの足を踏んづける。
「ごめんなさい」
『いいのよ。』
彼女はにっこり笑うと
踊れない自分に気を遣い、手を握ったままそれとなく暫く話を続けた。
スイスから来たという彼女は最後にぎゅっと強くこちらの手を握り
あなたに会えてよかった と言った。

ふと向こう側で、クルーがこちらに向かってグルングルン腕を廻して
カメラをまわし続けていることに気がついて目を疑う。

彼女はカウンターに戻り、初老の男と再び踊り始めた。
さっきと同じ曲だった。
男の頭は禿げ上がり、腹はしっかり出ていたけれど
いたずら好きのエンジェルのような圧巻の腰つきだった。
ダンスくらい練習しよ、思って
カイペリーニャのライムみたいなレモンを齧ると
酸っぱすぎて何を思いついたのか一瞬で忘れた。

12月29日
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ドイツ帰国。
いきなり零下。
ポルトガルとの温度差15℃。
やっぱり根源的かつ具体的に後悔する。
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12月30日
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洗濯をしようと吹雪のなか自転車に乗る。
5回スリップ。
前から吹き付ける吹雪と完全に拮抗して、ヘリコプターみたいにホバリングしながら
修行僧のように顔をうつむけたまま前進を試みていると、
道端に捨ててあったクリスマスツリーで華やかに大転倒。頭を下にして飛ぶ。
雪の中散らばったシャツやらジーンズやらに、軽くセルフ脳シントウを起こす。
あまりに杜撰な光景に気を失いかけて、それでも大人の男子たれ、と煙草に火をつけると
オイル入れすぎたジッポがスムーズ且つありえない方向へ引火。
陽気なマッチ売りの少女が如きワイルドな炎に、心あたたまる。
前髪が燃える。
かさねて運良く零下に凍てついたジッポで軽く凍傷。
ややこしく痛めつけられた体躯に、熱さと冷たさの相殺を願う。
ジーパンが雪まみれで凍りかけてたので、最高温度でドラムを回すと
パンツが二回りくらい大きくなって返ってくる。
ラッキー。(前髪効果で、気分はアニー。)
複雑なテンションのまま隣のおっさんちのドアを必要以上に叩き、年末の取り立て。
金返せよ 言うと、いつものように”なぜおれは金を借りたのか”物語が始まる。
金を出し、『あーなんだっけ。あれだ。えー』
「よいお年を。」
『あ、それだ。おぅ。』
「来年はもう貸さへんで。」
『いや、それが今回のはさ、20日に口座が、、、』
おっさんを無視して、返してもらった金でアパートメントの隣にあるドイツ酒場に晩飯を食いに行く。
夜中なのであたたかいのはできないけど、と言われ
おばちゃんが『おいしいわよ』と勧めたフリカデレ(ハンバーグみたいな固まり)とジャガイモのサラダをオーダーする。
おばちゃんが太鼓判を押すだけあって、味は(以下省略)
アルトビアに飽きて、ジョニーウォーカーを一人でバカスカ飲んでいると
だんだんホントにおいしいような気になってきた。
気がつくと、マンガ日本昔話的にこんもり盛られた皿をきれいにたいらげていた。
おばちゃんに「激ウマ」と言うと、
めちゃくちゃ得意げな顔をされた。
向こうのテーブルでおっさんが大声でおかわりを叫び、
そばにあったロウソクが静かに揺れた。
横殴りの風雪も、いつのまにか静かに街の音を消し始める。
雪が降ると、なんでこんなに静かになるんやろうとか考えながら歩いてると、
本日6回目のスリップ。
変な受け身をしたので、2006年に繰り越す判断保留な痛みをゲット。

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