臆病で陰鬱なdj 500人による概要

log [ コラム ] — s_o @ 05. 11月, 2005

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茶色のコートを着た長身の女の子が うずくまった。
歩きながら煙草巻くのに気ぃとられてたので
元気満タンでウマ跳び失敗する小学生よろしく
つんのめり覆いかぶさってスッコロびかける。

「大丈夫?」
おおよそ大丈夫じゃない人間に
“あなた大丈夫じゃないよね” を言い渡す殺人フレーズでご機嫌をうかがってみる。
知り得ぬナニかのことを考えるのはきっと大切なことだけれど
だからって
「がんばろうよ! 世界はほら! こんなに美しい!
おもしろき!こともなき世をおもしろく! シンサク=タカスギ! さあ!」
とか幸(さち)薄そうなモヤしっ子にいきなり励まされたら、それはそれでイライラする。

返事がない。
「なんか、あれ。 あれ呼ぼか?(救急車、ドイツ語でなんて言うんか思いつかんかった)」
『ううん、いいの。』
こっちを見た彼女の顔に、違和感。
なんか泣いてるみたいだった。
ぅぇ、しまった。思って煙草を巻き終わる。
「煙草吸う?」
『いいわ。ありがと。大丈夫』

大丈夫って言わなきゃいけない人生なんて、ごめんだ。

煙草の灰は知らぬまに煙草の長さになっていて
地面に落ちる前にクツのサキにあたって くだけた。
馬鹿みたく足を踏み鳴らして歩いてたので、
低くナガれる初冬の風と相まって
影にもならなかった。

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