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log [ コラム ] — s_o @ 25. 10月, 2006

さっきまで手にしてたものの名前をコンマで忘れて大枠も詳細もてんで思い出せないので
永遠にどっかに屠(ほふ)られる記憶にマーキング。

ばかでかい思いも、瑣末な大事も
こんなに目の前で具体的に胃が痛くなるのに
まったく冴えない感じですっかりなかったことになる。

ばっちりなかってめっきりがっかりしてすっかりまったり。

6th Oct 06
schauspielhaus_robby

チケットを手配してもらって初オペラ。
sub-tle.相方オノウチ氏と観劇。

演目はシェイクスピア四大悲劇、『othello』。

20年前に体育館で観た『リア王』でえらいことになったので、
殺される前の緊張と茫漠とした不安、それに甚大な期待。

ただ自宅から徒歩5分の立地で敷居の高さが曖昧。

シナリオは前の晩に片っ端から読んだ。
シナリオを前の晩に片っ端から読んだ
がなかったことになるくらい素晴らしくスピーディーなドイツ語。

『え?今なんて?』 にすら カスらない壮絶な置いてかれっぷり。

置いてかれたのは、置きっぱなしだったから。
だいぶ反省したものの
なまあたたかい安堵。

ただ、くやしい。

12th Oct 06

サヴトレアトリエにて、ベルギーの映像ディレクター Luc Percival氏によるドキュメント撮影。
『なんでか』を問われるのは
『問う』主体が見えなさすぎてうだうだな。

15th Oct 06
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LIGHTBENCH
 
日本から遊びにきた十年来の友人である美容師中嶋さんに髪を切ってもらう。
公園で切っていると、あっちゅうまに日が暮れたので
通称『光のベンチ』で残りを散髪。

蛍光灯のチュ−ブが背中に残す温度。
冬が始まる。

16th Oct 06
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MALKASTENにて、NikolaiやKathleenらと夜中まで話し込む。

SchauspielhausのディレクターThomasと道すがら会って、彼も合流。

Nikolaiは sub-tle. の音源にひどく感動してくれて
そのことにえらく感動する。
いい夜。
軽く吐き気もよおすくらい、わかりやすい。

17th Oct 06
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miuのプローベ。

ウーハーの位置が悪いのか、広すぎる空間と右手の布で仕切られたスペースが悪いのか
客席の位置によってだいぶ印象が変わる。

あれこれ相談しながら、静かに踊るダンサーたちの息づかいの中、うろちょろ音調整。
踊り手たちにつけられたワイヤレスのコンタクトマイクにmiuが残響とエフェクトをかけると
皆テンションあがる。

『本当』はこんなにもシンプルだ。

わからん。

19th Oct 06

::: 16:00-

クラウス・BBCインタビュー。サヴトレアトリエにて。
普段、近すぎて聴けないクラウスの歴史やなんや。
武者震い。

::: 20:00-

miuが音響を務める、Ben.J.Rippeのパフォーマンス本番。
全体の音響・空間感はかなり改善されているものの
リハんときにAUXに出してたチャンネルを全く使わないmiu。
公演終了後、「なんやねん」突っ込むと
舞台監督に公演15分前に『おれディレイとか嫌い。』言われたらしい。
miuはなぜかそこいら中を裸足で歩き回ってて、
その真摯さがすこし 心に響く。

::: 23:00-

Luc Percival撮影の試写会。
思ったよりも人が集まってて ひく。

会場にはなぜか鍋にわかされた大量の緑茶と日本のビール。
映像のクオリティは高いものの、ドイツ語がわからないのと
作品からしみ出す匂いに、ちょっと尻の居座りの悪い感じ。
監督との問答に参加するも、まま肌に触れ得ない。
漠然とした脆さとかを、頭の中で動物や至極テケトウなものに転写するあの作業。

24th Oct 06

::: 7:30-

ジョンみたく国境について3コードで世界に語りかけたい(そうか?)けれど
とてもあれなうえ あんま誰にも聴いてもらえなさそうなので
ビザ更新。

色々突っ込まれる中に写真の顔のバランスについての言及があったので

『わかった!そっこう撮り直してくるわ!』

畳み掛けて他の問題に後ろ足でフタ。

天網恢々粗にして漏らさずに
独房で間違って監視装置にカメラ目線になったうっかり囚が如き素晴らしき表情。

完全に目がロンパっとる。

しかも今年からビザに写真が挿入される。
何故か微妙に平体かかって、よく見ると中川家の弟に酷似。

「セルシオやぞ。」

隣の子供にからみながら、4度目のアーティストビザ取得。

::: 16:00-

アトリエで音問題発生。
クラウスとのレコーディングがペンディングに。
シーソーみたく、きれいにオポジットな様々。

a superficial explanation

log [ コラム ] — s_o @ 16. 10月, 2006

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そうして彼女は刻まれた。

こそぎ落とされた上腕と顎を見て、
彼女は通り一遍の愛想笑いみたいな絶望に打ちひしがれた。

『ぅぁーこれめっちゃもと戻らへんやん、ゆうて今思たやろ自分。
なんやろ。5分前何してたやろ。なんでこんなことになったんやろ。て。
なあ。
戻りたい?
これ戻せるくらいの希望て、いやそもそもそれ的なもんを抱く抱かない、ゆうことすら考えたことあれへん?』

男は悪意のない錆びついた目で、明るくハキハキと大きな声でそう言った。
あんまり声がデカくて滑舌がよかったので、痛みで閉じていた目を開けると
女の体は元通りになっていた。
別にそんなもん5分前には夢でもなんでもなかったが、
概ね何やら叶えてくれた感が満載であったので 女は男を愛した。
だからいつまでも愛していた。
二人はいつも互いを愛したし、慈しんでいた。
こそぎ落とされた上腕含む全ては、依然としてそこにあったけれど
それにさっきからそこいら中でなんか垂れてきていて とてもきたないし、臭うのだけれど
全てが『現在』を揺るがす動機に欠けすぎた。
平たく、伝わらなく言えば、まま関係あれへんのだった。

とても待ち遠しかったある日
空がとても遠かった。
生きとし生けるものを中途半端に孤独にしたその夕焼けが
とても美しかった。

愛してる、と女が呟くと
男は そう、と微笑んだ。

二人の影は、長く長く伸びて
皆がかえってきた。

welt nr.1

log [ コラム ] — s_o @ 13. 10月, 2006

wind

そこに人外が在る。
それはとてもヒトの形をしている。

うわついた声が探したのは
角度のついたその窓が映したのは

妊娠線のように美しく歪んだその破顔の笑みがまぶしくて
また目をつぶった。

夢は見なかった。

ばりばりパリ

log [ コラム ] — s_o @ 07. 10月, 2006

27th – 29th Sep 06/ Paris
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具体的にすればしようとするほど、遠ざかる。
目が醒めるような正直で真摯な直球て、曲がる。

100年1000年前からその形を変えることなく
蔓延し フタをされ 名付けられ 憎まれ 渇望され
それはそこに在った。

カビの生えたパテを屑入れに放り込むと
義務づけられたみたいに精緻極まりない動きで
小っちゃい虫が草臥れた面の下敷きになる。

空が高い。

あと凱旋門、遠い。
やめて。

reverb

log [ コラム ] — s_o @ 01. 10月, 2006

reverb

誰かの為、じゃない。

我身の為、でもない。

(c) 2019 sub-tle.