3ビョウ

log [ コラム ] — s_o @ 17. March, 2004

町で、
どんな話でもトニカク短くまとめろ
って書いてある本を見つけた。
ボリュームのあるハードカバーだった。
まとめてくれ。
南極で基地に留まる隊員の妻が
夫に送った電報のことが、とりあげられてた。
3文字やった。

「あなた」

言葉が本当に意味をなすのって、
言葉自身がその役目を
奪われた瞬間かもしれない。

リヒト

log [ コラム ] — s_o @ 15. March, 2004

20040414195736.jpg
秋にエキシビジョンを企画してる、Lichtturm のパーティへ。
カズさんが用事で来られなかったので、
コラボレートするミホコさんと2人で行く。
パーティやからて、朝からメシ抜いて行ったのに
Salzstangen(シオついたポッキーみたいなやつ)やリンゴしかなくて、
オーボエと、朗読というパフォーマンスが始まった時には、
腹へりすぎて幽体離脱しそうやった。
オーボエより耳鳴りのほうが音でかかった。

オーナーはバックトゥーザフューチャーのドクそっくり。
写真は、左から
10月の企画担当のクリスティーンさん、ミホコさん、ジブン

フィガロ

log [ コラム ] — s_o @ 12. March, 2004

satoshi_o
かみきった。
まちで突然 ちっちゃい子に
「おばちゃん?おじちゃん?」て訊ねられて
どっちでもないわガキ!って顔したら
「あのさ、女の子じゃないのになんで髪の毛ながいの?」
理由が思いつかなくて、
切った。
切った後に、
あれ?女の子って髪長いっけ? 思ったけど
少年は、真剣な顔でそう言ったので
そこに真実以外なんにもない気がした。
マジック。
「お金ないんだよ」
っつったら、
『んじゃ、安くするからヤリタイようにやらせてよ。』
って言われて、
トコヤは口笛ふきながら片手でバッサバッサ切っていった。
あ!ゆうくらい適当やった。
しかも終わったとき、げらげら笑ってた。
できたできた、ぎゃははは、ゆうて。
でもめっちゃ安かった。毎回言お。
Tanzhouse のダグマーさんと会ったとき、
「Hallo」つったら、ニコニコしながら
『こいつ誰やったっけ?』
って探ってた。
世渡りテクニックの混ざったニコニコ。
さっきの少年に見せたら、
「なんでおもしろくないのに笑うの?」
てなるんやろか。
そう言えば幼い従兄弟が、
あら、かわいーわねーと話しかけてきた近所のおばちゃんに、
「おばちゃん、ハナクソ ついちょる」
て、言った。
社会不適応生物。
ものすごくスタイリッシュな武器つかって、
宇宙開拓とか平気でできそう。
適応なんかずっとしなきゃいいのに。
ひとごとや。

カミサ

log [ コラム ] — s_o @ 10. March, 2004

小学校一年生の女の子の詩を読んだ。
かみさま
やました みちこ
かみさまはうれしいことも
かなしいこともみなみています
このよのなか
みんないいひとばっかりやったら
かみさまもあきてくるんとちがうかな
かみさまが
かしこいひともあほなひともつくるのは
たいくつするからです

鹿島和夫・灰谷健次郎『一年一組せんせいあのね』理論社 1986

泣いてしまった。
どこにやねん。
でも、不意に泣いてしまった。
もうすぐ、三十路、、、。
たとえば、かみさまってよばれる種類のものを
かみさまって呼ぶのは、ちょっとおかしいような気がする。
ただ、やましたみちこさんの
ぼんやり宇宙ナガめてるかみさま、
ゆるくてもっそええ塩梅。
人間の体で、もっともストレスを溜める器官は
頭皮でも胃でもなく、涙腺(るいせん)らしい。
神経性なみだ炎?

ハカニ

log [ コラム ] — s_o @ 09. March, 2004

このログは日付けおかしいです。
のーみそとろけぎみ。
この世界でながれてる時間は、
この世界にいてるもんだけぶん、あります。
ん?あれ?関係ないか。
ただ、日付けきっちり書いてると
突然思い出したオモロイこと忘れてまうので
もったいないん。
貧乏性。しかも貧乏。
去年の、夏。
27歳のドイツ人の女の子とその30歳の彼氏と、
どっかからの帰り、3人でお墓を歩いてた。
お墓、っていっても日本のそれみたく
日陰にひっそりって感じではなくて、
こっちのは全員の墓石がオブジェみたいで
ちょっとしたテーマパークみたい。
不謹慎なことを言ってあれだけど。
こっちは土葬が多く、
亡骸は灰ではなく土の下にある。
上に植えられた眩しい原色の花々は、
人間の最後の仕事みたく咲き乱れて。
女の子が突然、「ちょっと」と言って、
日陰の薮のほうに入っていこうとする。
「なに?どしたの?」
「いや、ちょっと、おしっこ」
ちょっとテレて、女の子はそそくさ行ってしまった。
目のやりどこに困って、あっちを向く。
死体の上のアザヤカな花の色、目を刺す。
落ちたモノを拾って、
パクっと食べて笑う女の子が好きだったけど、
今度から、
墓で立ち(?)ションする女の子にしよう。
すてきやな、思った。
そんなことを素敵やな、て思う了見の狭い自分自身を
素敵やないな、思った。

ツバサ

log [ コラム ] — s_o @ 07. March, 2004

カヘでコーヒー飲んでると、
日本人の親子づれが入ってきた。
聞くでもなく会話がミミに入ってくる。
母国語、やっぱハヤ。
すぐに意味がアタマにはいってくる。
便利は便利だけど、ままめんドくさい。
小学生くらいの娘が、父親に熱弁をふるう。
たっきーあんどつばさがいかに
私の心をとらえてはなさないか。
「きのうなんてさ、
アルバム聴いたら夜ねむれなくなったんだから。」
たっきーあんどつばさって、なんやろう思いながら、
ねむれなくなる音楽について考えた。
そんな暴力、ふるってみたい。
戦後生まれの自分も、その女の子もきっと、
ウゾウムゾウに抑圧された変な無暴力ワールドの中で
「痛いの、なんとなくきらい」な戦後モンスターだ。
うそをつかないって素晴らしいけど、
うそつくってまた素敵なことだ。
暴力もおんなじ。
それはええけど、眠れなくなる音楽ってなんや。
たっきーあんどつばさ、おそるべし。
ハンス・レイチェルとか、
ハリー・パーチみたいな感じ?
娘、おそるべし。

ハナビ

log [ コラム ] — s_o @ 06. March, 2004

「先生あんな。」
日本でムカシ、家庭教師をしてた。
かけ算の4の段が大ッキラいな男の子だった。
その子はいっつも、なんやかやと話をみつけては
どうでもいい話をふってきた。
ドリルなんて、まっぴらだったのだ。
そしてそれは、近年まれに見る素敵なひとときだった。
「打ち上げ花火あるやろ。」
ん?
「あの、デッカイほうのやつやで。」
ああ今度、河川敷でやるよなぁ。
「あの打ち上げ花火、ぜんぶウンコやったらどうする?」

心の場外ホームランをかっ飛ばした彼のその台詞が、
今でも引き潮で打ちあげげられたクラゲみたく
ぺっちゃりと居座ってる。
30まえなのに、「うんこ」と聞くと
心ときめく。
ここからさき、一方的な文章を読むのが苦手な方は
控えてください。
現存人類何十億か分の1の物言いです。
ただ、この狭い了見の中以外で
このわやな判断保留の積み重ねの外側で
理想や現実をタカラかに謳うのを避けてみたいのでした。
芸術、きらいです。
いっぱい色んなヒトに反論されるけど。
そして自分も考え足りてないけど。
それでも声に出したいくらいキラい。
どんなインスタレーションより
どんなヴィジュアルアートより
夕陽はあかく、
どんなセオリーや思想やコンセプトや哲学より
自身のありきたりな死のほうがインパクトある。
近所のおばちゃんのウッカリ暴走に掻き消される芸術。
模倣が模倣にもなれないものが完全であるのが いや。
不完全や過程を盾にするのも、や。
んで、どちらかといえば
うんこを支持します。
かけ算ヤだっていう真実と、
それが生み出した素晴らしいキセキに。
必然を越えて。
相手を思いやる優しさとは、ベツものです。
一本の線が美しく見えるか見えへんかなんて、
それが芸術とかどうとか関係あれへん。
子供が書いた絵、イノセンスでサイコウ!とか
なんのこっちゃようわからん。
デザイナーをあざ笑う芸術家、
芸術家をバカにするデザイナー、
サラリーマンを哀れむヒッピー、
ホームレスに同情するサラリーマン。

たかくうちあがれ。
うんこうんこ。

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